スナックおはるのざれごと

はるママが日々閃いたあれこれをざれごとチックに語ります。

雛人形と冷めたコーヒー《結婚のお話》

こんにちは。

今月めでたく29歳を迎えるということで、先日実家に帰った際、母親に「頼むから結婚してくれ」と頭を下げられたはるらっしゅです。

結婚って親に頭下げられたところで出来るものなのか。

だとしたら、親の本気度が足りないんだぞと憤りが隠せません。

 

今回は【結婚】について語る回です。

はるらっしゅをはじめとする、独身アラサー女子からすると血反吐が出るようなテーマですが、これを読んで少しでも心が軽くなっていただければ幸いです。

 

 

はるらっしゅと親の結婚論争

思い返すと、私の両親は初動は早いが、後片付けが壊滅的に下手でした。

女の子が生まれた家では雛祭りに雛人形を飾る風習がありますが、こんな俗説をご存じでしょうか。

 

雛人形を早く片付けないと嫁に行き遅れる】

 

察しが良い方はお気づきでしょう。ええ、そうです。

私の両親は、毎年雛祭りになると「すぐ片付けると可哀そうだから」という謎の親切心を発揮して、なかなか雛人形を片付けませんでした。

毎年私と妹が「さすがに嫁に行けなくなる」と懇願して、4月下旬にダラダラと雛人形を片付ける有様。

どう考えても、私が嫁に行き遅れている原因はこれです。

やはり俗説とは言え、昔から語り継がれる話というものはある程度の信憑性があるということでしょうか。

こんな経験から、万一私が娘を産んだら、雛人形は雛祭り終了後当日に徹夜してでも片付けると心に誓っております。(まず子ども産む予定がないけれども。)

 

余談はさておき、私が28歳になってから両親は変わりました。

以前までは「彼氏いないの?」だったのが、いつからか「結婚しないの?」という聞き方に変わり、一切の遠慮が無くなりました。

やはり人間、歳を取ると心が弱るのか。

父は「早く結婚してくれ」と、私の顔を見るたびに拝みだす。

母は「結婚しないの?なんで?え、なんで?」と職場の上司の如く詰めだす。

それを見て私は白目を剥く。もう誰も幸せにならぬ惨劇です。

 

そして、そんな両親のマシンガン詰めを聞き流しながら、私はいつも思うのです。

なぜ私が結婚すれば、両親は安心するのか。

両親は私の幸せを「世間一般の人と同じ年齢で結婚すること」だと勘違いしているのではないか。

だから私は、両親に「子どもを欲しいと思ったことがない」とずっと打ち明けられないでいます。

 

先日立ち会った独身女性の井戸端会議について

SNSというものは、時に人の心を殺します。

この歳になると友人のインスタやフェイスブックには続々と結婚や出産の報告が並び、LINEのアカウント名も新しい名字に変わっていきます。

 

先日、彼氏に振られ「もう私絶対結婚できない、死ぬ」と夜中の4時半に泣きながら電話をしてきた大学時代の友人が、インスタに「妊娠しました、結婚します!」と投稿していたのを見た時は、こちらが死にそうになりました。

何だったの、あれ。

 

私の親しい友人で結婚していない女性は片手で数える程度になり、全員で集まって井戸端会議をした際は、「世の中の独身男性は、ヤリモクしか残っていないんじゃないか(全員男運が無い)」と世の男性への恨み節を3時間ほど吐き出した後、「私達は結婚しないでいよう、老後はルームシェアして孤独死を防ごう」という謎の同盟を発足する始末。

私は顔を引きつらせながら、冷たくなったコーヒーを啜っていました。

 

結婚しないのは悪なのか

私は周りと比べてキャリア志向が強めです。

結婚は私にとって「したい」ものではなく「しなければならない」義務であり、親のため、世間体のために形だけ籍を入れてもらえれば良い。

だから、子どもは自分のキャリアに邪魔になるから欲しいと思わない。

学生時代から私はずっとそう考えていましたし、正直今でもそれが本心です。

 

そもそも私は、収入が安定しているので衣食住は全て自分で賄えます。

性欲だって、必要な時に発散できる手段は腐るほどあります。

挙句の果てにBTSのジョングクにハマってしまったせいで、イケメン好きに拍車がかかり、「私、ジョングクと結婚したい」と本気で言いだし、最近まで世間一般の男性を恋愛対象として見れなくなっておりました。(KPOPは沼)

 

しかし30歳を目前に、一人でいると心細く感じる場面が多々あり、その寂しさを埋めるために、私は私を好いてくれる人とお付き合いをしてみようかなと、最近気持ちが少しだけ軟化してきました。

 

結婚しなくても幸せになれるこの時代で、結婚する理由というのは人それぞれです。

好き同士で結婚する人、妊娠したから結婚する人、世間体のために結婚する人、そして、一人で生きていくことに疲れてしまって結婚する人。

 

寝つけない深夜にたまに思います。

きっと私が結婚するとしたら、その時は私が相手を好く好かない関係なく、一人で生きるのに疲れた時なのかもしれない、と。

 

私は周りに「一人でも生きていけそうだ」とよく言われます。

でも、実際は皆同じ。皆、一人で生きていけます。

それでも結婚するのは、皆誰かに寄りかかりたいから。

人は強くないから、拠り所が必要。だから、結婚する。

自分が病気をしたときや老後の生活の保障、世間体のために結婚する。

でも、別に良いと思うのです。それだって、立派な結婚の理由ではないでしょうか。

 

こんなことを言うと、「そんなことない、私は相手が好きだから結婚した。」「結婚には愛情が一番必要だ。」と言う方もいるでしょう。

それはそれで素敵な考えですから、否定するつもりは毛頭ありません。

 

ただ、結婚しているから幸せだとか、結婚していないから売れ残りだとか、好きな人とじゃないと結婚してはいけないとか、そういう固定観念を圧しつけるのは、令和のこの時代ではナンセンスだと思うのです。

 

結婚は、自分の人生をより良くするための契約にすぎません。

結婚したって何をしたって、人は結局孤独です。

死ぬ時は誰だって一人なのですから。

そして、自分を幸せにできるのは結婚相手ではなく、自分です。

だから私は、結婚をすることで私の人生に少しでも諦めや制限がかかるとしたら、孤独を選びます。

私にとっての幸せは、私がなりたい私になることだからです。

 

私は30代前半のうちに、分譲マンションを買うことが絶対に叶えたい夢です。

他にもワードプレスでブログを開設したいし、児童館で子どもたちと遊ぶボランティアがしたい。そして、猫を飼いたい。

この記事を書くために自分の夢を棚卸して気づきました。私の夢の中で、結婚の優先順位は低いのだと。

周りから見たら孤独に見えるのかもしれませんが、これが私の幸せです。

(きっとこんな話を両親にしたら、両親は泣いて悲しむでしょうが、致し方ない。)

 

陳腐に聞こえるかもしれませんが、人の幸せは人の数だけ存在します。

結婚したい人は結婚すれば良いし、したくない人はしなくて良いのです。

自分の幸せを他人の価値観に重ね合わせる必要はありません。

自分の人生は他人の期待に応えるためにあるのではないのですから。

 

私の大切な独身の友人たちと、この記事を読んでくださった独身女性、独身男性の皆様が、周りからのプレッシャーでなく自分の幸せのために結婚できますように。

そして、既婚者も独身者もそれぞれ偏見なく、自分が自分らしい幸せを追求できる世の中になりますように。

そう願う、今日この頃です。

 

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