スナックおはるのざれごと

はるママが日々閃いたあれこれをざれごとチックに語ります。

幸福へ向かう選択《挑戦と勇気のお話》

こんにちは。

今勤めている会社の規定が変わって副業が解禁になりました。

春の陽気に誘われて、この度色々な副業に誘われているはるらっしゅです。

 

新しい事に挑戦するのは楽しいですが、どの副業も本業との兼ね合いで、どう調整しても7連勤状態。

春の陽気に誘われてと言うより、死神の妖気に惑わされて、が正解な気がします。

このままじゃ私、絶対に過労で死にます。

そもそも自分の時間が取れないのは嫌だし、何よりこのブログを書く時間が無くなるのが我慢なりません。(なんで副業しようと思った。)

 

ということで、無理なく続けられるものを見極めようと思っています。

断わる勇気も大事よね。

 

今回のテーマは【挑戦と勇気】です。

私の挑戦、私の身近な人の挑戦をざれ言チックに語ってみたいと思います。

 

 

美しさを金で買う美学

ある休日の昼下がり。

友人A子とカフェで待ち合わせをしている私は、コーヒーのおかわりを少し苛立ちながら注文し、入り口のドアを見つめていた。

苛立つ原因は、A子の遅刻だ。

A子の予定が後ろ倒しになっているせいで、当初の待ち合わせ時間から既に40分が経過していたのだ。

「さすがに遅すぎる」とLINEを開こうとした時、「ごめん!」と聞きなれた声がして顔をあげた。

すると、目の前には知らない綺麗な女性。

目が点になる私と、首を傾げる目の前の美人。

少しの沈黙が流れた後、「待たせてごめんね、はるらっしゅ」と目の前の美人が口を開き、同時にこぼれ落ちるくらいに目を見開く私。

「・・え!?」あまりのことに怒りを忘れ、ただ食い入るようにA子を見つめた。

 

A子は先月に整形したことや術後の辛さ、今日もクリニックの予後診察に行って経過が順調だったこと(混んでて遅れたらしい)等を語りながら、「最近やっと痛みが落ち着いたの」と笑い、アイスコーヒーに刺さったストローをくるくると回した。

施術箇所は目と鼻と顎。パグ系だった顔は、今では宮脇咲良似の超絶綺麗系だ。

人はここまで変わるものかと、黙って見つめる私に「ケーキ食べたくない?」とコロコロと笑いながら言うA子。

心ここに在らず状態な私は「うん」と間の抜けた返事をし、A子が差し出したメニューに目を向けた。

 

半年前に最後に会ったA子は、自分に自信のない、ごく普通の女の子だった。

大学時代は同じ学部に通っていたが、男性が苦手でいつも伏目がち、人の後ろに隠れるタイプの控えめで優しい女の子だった。

それが今では堂々としている。多分、私より。

整形は日本では未だに悪とされているけど、彼女を見ていると思う。

皆美しくなりたくて化粧品を買う。美しくなりたくて、歯科矯正をする。

美しくなりたくて美容室に行くし、ネイルアートだって、服やピアスだって買う。

私達の永遠のヒーロー【アンパンマン】ですら、顔が汚れたら挿げ替える。

 

お金で美しさを買って何が悪い。

男性の店員さんの目をしっかり見て、追加でケーキを注文しているA子を見つめながら、そんな事を考えた午後2時半過ぎのお話。

 

ライバーデビューのはるらっしゅ

ある日、InstagramにあるDMが届いた。

「ライバーになりませんか?」

以前からこの手のスカウトメールはたくさん届いていたが全て削除していた。

しかし、その日の私は、仕事でかなりしんどい事があって病んでいた。

仕事から逃げ出したくて、そのための手段は何でも良くて、逃げるように返信をした。

その後、打ち合わせをしてライバーデビューに向けて話が進む中で、2つの違和感が頭の片隅にずっと居座っていた。

 

1つ目の違和感は、稼ぎ方だ。

ライバーという仕事は、フォロワーにいかに有料アイテムを投げてもらえるか(これを投げ銭と言う)で稼ぎが決まる。

なので、画面の中のライバー達は一日に何時間も動画配信をしながら、ただひたすらに「アイテム投げて!」「ありがとう!」「ナイス~!」を繰り返す、本当に不毛な会話を永遠と続けている。

 

これを観た時、私は思った。「これは、ネット乞食だ」と。

画面の向こう側にいる大勢の人々を目の前にして籠を持ち、「アイテム(お金)をください」と大声で騒ぎ立ててるようにしか、私には見えなかった。

 

確かにライバーは見た目が可愛かったり、色気があったりする人が多い。

彼女たちの姿は見るだけでも有料、お金をかけてもらって当然という考え方もある。

確かにそうだ。だって、やってることはキャバクラとほぼ同じだし、フォロワーという名のお客様たちは、ライバーの可愛い笑顔を見て癒されるために配信枠に来ているのだから。

それでも私は、画面の向こう側の人たちが、ただ私に「ありがとう」と言ってもらうためだけに、1つ50万円もするアイテムを投げ込む世界が、無性に気持ち悪く感じた。

※これがライバーという職業の稼ぎ方なので、これが悪ということではありません。私がこの職業に向いていなかったというだけの話なので、ライバー全てを否定するつもりは毛頭ございません。

 

違和感の2つ目は、労働時間だ。

ライブ配信アプリは、集客のために長時間のライブ配信を推奨している。

しかも配信は毎日することが基本で、一日休むだけでランクが下がり、時給が減る。

そのために週に2枚の「おやすみチケット(通称おやチケ/これを使うと1日お休みしてもランクが下がらない)」が配布されるが、とはいえ、週2日しか休めない。

もはや働き方が、有給が取れないブラック企業に勤める、週5勤務のサラリーマンと同じ。

私の場合は、平日5日間は本業をしながらのライブ配信なので、タイムスケジュールはこんな感じ。

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《平日》9-18時ː本業 20-24時ːライブ配信

《休日》①11-14時②18-21時③23時-翌1時ːライブ配信 

※実際に事務所から提示された配信時間

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これは一体、どこでご飯を食べて、どこでお風呂に入るの…?(さすがに死ぬ)

ということで、これでは仕事に忙殺されて、Instagramスナックおはるも、ささいな知性も全て出来なくなる。

私の大好きな本すら、読めなくなる。

全細胞が「そんなの嫌だ!」と大絶叫しました。

どうしたら良いのか分からず若干鬱になり、そんなこんなで体調が崩れ、周りからは「まじでお前には向いてないから、いい加減諦めろ。辞めとけ。」と説得される始末。

 

巷では「すきま時間で稼げる!」と副業として宣伝されているライバーだが、こんなに自分の時間を犠牲にしていれば、そりゃ稼げるわな。

事務所と会社の人事が話し合いをしながら副業に関して諸々を調整していたというのに、結局はお断りの運びとなり、はるらっしゅの短いライバー生活は幕を閉じたのでした。(まだ始まってもないし、周りにめっちゃ迷惑かけた。)

 

挑戦する勇気と辞める勇気

何事もバランスが大事だと思うのです。

それは物事に挑戦する時も然り。

 

以前に書いた《焦りのお話》にも重なりますが、

人生はランニングマシーンに似ていると、最近よく思います。

ランニングマシーンは、一定の速度で走り続けなければなりません。

人生も同じで、時間の流れや環境の変化という流れに適応しながら、私達はずっと同じ速度で走り続けているのではないかと時たま思うのです。

人という生き物は、知能があるが故にとても難しい生き物で、常に何かしらの目標やある種の理想を追いかけないと堕落するし、一方で頑張りすぎると崩れる。

充実しているというのは、挑戦と辞めるをバランス良く維持出来ている状態を指すのです。

 

私は仕事が辛いと相談してくる会社の後輩に、必ずこの話をします。

私達が入ったこの会社では、新卒時代に果敢にチャレンジすることは教えてくれるけど、辞める勇気は教えてくれない。

でも優秀で良い人ほど、何の未練もなく、うちを辞めていくでしょう?

それは、自分にとってしたい事、したくない事を上手に整理してバランスを維持しているからだし、そういう選択が、充実した人生に導いてくれると知っているから。

私がこの会社で働いているのは、この会社の今の職種に勤めていることで、人に影響を与えられる社会的ステータスと、好きな事が出来る自由な時間を与えてくれるため。

愛社精神なんて、微塵もないのよ。

この会社が自分にとって何も利益を与えてくれないのなら、さっさと辞めなさい。

 

大抵は引き留めて欲しくて相談してくる後輩たちです。

「さっさと辞めろ」と言われて皆目が点になりますし、多分会社の人事が聞いたら、「いや引き留めろよ」と怒りそう内容ですが、結局はこういうことなのです。

 

自分を幸せにできる人間ほど、挑戦と辞め時がよく分かっている。

そして、挑戦すべき困難と、避けるべき困難も分かっている。

 

私がライバーになっていたら、今頃トップライバーになってCMに出ていたかもしれない。

ええ、私もそう思います。(どや)

周りからは「勿体なかったかもね」と言われましたが、私はこれで良いのです。

私自身が「これで良かった」と躊躇いなく言えれば、それがきっと幸福へ向かう選択なのです。

 

私にとって大事なのは、トップライバーになって年収何千万の世界に行くことじゃない。

自分の好きな物書きを存分に出来る、生活的余裕を確保すること。

そして、物書きでささいなランチ代を稼げるようになること。

ただ、それだけなのです。

 

人は一日に約35,000回の選択をしています。

私の今回の選択が、どうか私の幸せに繋がっていきますように。

この記事を読んでくださった皆様が、自分が幸せになるための選択をして、充実した一日、ひいては充実した人生を歩めますように。

そして、整形という選択で強くなった私の友人のA子が、より良い幸せな人生を歩めますように。

温かいコーヒーを啜りながらこの記事を書き、そしてそんな事を願う、今日この頃です。

 

《追伸》

短いライバー生活でしたが(デビューすらしてない)、プロフィールはがっつり作りこみました。

職場の先輩に見せたところ「盛りすぎwwww」とばかウケだったプロフィール写真を皆様にもおすそ分け。

最近の加工アプリって、すごいよね。

本物との差異は、ぜひInstagramでご確認ください。

※結局、この写真は【ささいな知性】のスタエフのアカウント写真になりました。

 

 

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