黒いマスクと失恋猥談《ワンナイトのお話》
こんにちは。
先週から黒いマスクを着けている男と避妊をしない男は、全人類の敵だと見なしたはるらっしゅです。滅べ。(どうした)
世の中自分の思う通りにはいかないとは分かっておりますが、先週からの私の人生は、ここ数年でも類を見ないハードモードに突入しているようです。
私の心は今、非常に荒んでおります。
ラクダも転倒するであろう強風で、砂が巻き上がる果てない砂漠のような惨状です。もう、大荒れ。
それはなぜか。恥を忍んで申し上げます。
それは、えぐい失恋をしたからでございます。
今回のお話は、私の心が砂漠化している要因【失恋とワンナイト】についてです。
はしたないやらかし猥談で恐縮ですが、どうぞ笑って読んでやってください。
はるらっしゅの直近の失恋猥談
社内恋愛をしないと公言している私も、実際は何度か(多分6人くらい)社内恋愛の経験があります。
そんな中でも特に好きだったSさんへの恋心は、今年で4年目に突入しておりました。
私が一番綺麗だった24歳の時、職場の喫煙所で遭遇したのがきっかけ。
そう、こんな感じでした。
タバコを吸い終わった彼は、同僚と話し込んでいて、私が喫煙所に入ってくるのを認識すると、黒いマスクを耳にかけて付けながら、私に軽く会釈をしたのです。
彼が軽く下げた頭を上げて目が合った時に私は「ああ、私は彼を好きになるかもしれない」と、その時ぼんやりとそう思ったのです。
当時は新型コロナが流行る前でしたので、黒いマスクを着けている人は珍しかったのです。
だから、当時からたまに黒いマスクを着けていた彼との出会いを、私は今でも詳細に思い出すことが出来るのです。
当時、彼には彼女がいました。当然、私が手を出せば浮気です。
「既婚者と彼女持ち、そして未成年には手を出すな、さもなくば腹を切って死ね」と父から武士教育を受けた私です。当然、手出しなどできません。
今だったらおそらく「結婚してなきゃセーフ!」と手を出すだろう私ですが、当時、少女漫画の主人公にも負けぬような、清く正しく美しい私。そんなことは致しません。
恋心を憧れという形に消化して、せめて彼にとって可愛い後輩でいようと心に決め、辛い日々を送っていました。(ゆーて、他に彼氏を作ったりもしていたんですけれども。)
その一年後に転機が訪れます。彼がひとりになったのです。
普段は無宗教の私ですが、この時ばかりは神の福音を信じました。
もしかしたら、私は彼と一緒になれるかもしれないと本気で夢見たのです。
しかし、ここでバッドエンドに歩みだすのが私らしい。
どこをどう間違えたら、この好機がバッドエンドに転じるのか。
縁結びの神様も首を傾げていらっしゃるでしょう。
すぐには手を出せませんでした。
彼女とのお別れ後、彼は憔悴していました。それを近くで見て、すぐにアプローチをかけても勝算がないと踏んだのです。
そして、待つこと一年後、私は彼に告白をしました。
その後の展開はご想像にお任せします。
私は、彼の纏うにおいと空気感が好きでした。
明け方に寝ぼけて私の胸に顔を埋める彼の寝顔を見た時、私は自分でも驚くほど穏やかな気持ちになって、自分がどれほどずっと彼を好いていたのか痛感し、彼を起こさぬよう声を殺して泣きました。
後日、彼から付き合えないとお断りの返事をもらいました。
分かっていました。私が彼に好きだと伝えた時、彼の瞳が揺れて、彼の想い人は私ではないと理解していました。
だからきっと、あの日の明け方、私は泣いたのです。
ここで終わればよかったのに、問題はここからなのです。
振られて2年後の先日、私は、お酒の力を借りて彼に触れました。
なぜそんなことをしたのか、自分でも分かりません。
でももしかしたら、あの時はだめだったけど、今なら頷いてくれるかもしれないという淡い夢を、いつからかずっと夢見ていたのかもしれません。
でも、彼は最中も目を閉じて、私をちゃんとは見てくれませんでした。
そして察したのです。「彼とはもうダメだ。」と。
彼が果てる直前、彼は私が泣いていることに気づき「痛い?」と聞きました。
そして私は「気持ちいい」とキスをして、彼に顔を見られぬよう、彼の首筋に顔をうずめました。
こんなことがあれば、失恋女王のはるらっしゅもさすがに病みます。
そして、こういう時は同性の友達が一番の助けになるというのも長年の経験で学習済みです。
大学時代の友人に話を聞いてくれと連絡すると、彼女も一言、こう言いました。「私も話したいことがある」。
友人Y子の直近の失恋猥談
一カ月ぶりに会う友人のY子は、前回会ったときより若干痩せていました。
ワンピースから覗く鎖骨と手首が、彼女の痩せた体形を際立たせ、儚げに見えました。
普通じゃない、そう思いました。
そして動揺している私を見て察したのか、開口一番に彼女は苦虫を嚙んだような顔で、こう言いました。「私、好きな人が出来たの」。
事の顛末はこうです。
先日、SNSで知り合った男性に恋をした。
初めて会った日に意気投合したY子は、付き合う前にその男性を、避妊具無しで受け入れた。
その後、男性は会いたいとは言ってくれるのに、具体的な会う日程を組んでくれない。
日程が組めても、当日にドタキャン。しかもその回数、驚異の4回。
挙句、男性から連絡は来なくなり、Y子は連絡を待ち続け、現在に至る。
冷静な頭であれば、誰でも分かります。
彼はY子をワンナイトの相手として認識し、やり捨てたのだと。
それでもY子は「それでも、彼が好きなのだ」と私に言うのです。
こんな事を話したら、彼女は傷つく。
私は彼女の腕を擦りながら、なんと声をかけて良いのか分からず、ただ「辛いね」と語りかけました。
そして、話を聞き続けるしかできない自分の不甲斐なさを呪いました。
なぜ私の好きな人は私を好きになってくれないのか。
恋をすると、私は眠くなくなります。
恋しいし、寂しいし、腹立たしいから。
そしてそんな夜はいつも、「愛している」という感情はこの世で最も尊く、そして愚かな感情だと思って、そしてそんな感情に取り憑かれた自分を呪うのです。
人は緊張すると【頭が真っ白になる】と表現するけど、私は違います。
好きな人を目の前にすると、私の頭の中はいつも赤く滲むのです。
鼓動が早くなって、目が潤んで、声が震えて、体温が上がっていく。
私が彼を幸せにしてあげたいと思う、自分の面倒を見るので精一杯な私には、そんなこと到底出来るわけがないのに。
叶わない片思いをすると、私は特にそうなるのです。
昔、父と酒を飲んでいる時にこの話をしたことがあります。
なぜ私の好きな人は、私を好きになってくれないのか。と。
父は「人生なんてそんなものだよ。」と笑い、私に酒を注いでくれました。
そして、私はずっとその理由を考えながら、父が酔いつぶれるまで酒を飲み続けていました。
その夜、結局答えは見つかりませんでした。
しかし、その過程でこんな考えが浮かびました。
人の恋愛というものは、憧れや尊敬からスタートする感情であり、自分が好きになる人というのは、結局いつも私よりも優れた人間なのだ。
片思いとは常に高望みなのだ。と。
だからと言って、片思いが悪いという話ではございません。
ただ、基本的に片思いは高望みだから、叶えばラッキー、ダメでもともとくらいの気持ちでいるくらいが、ちょうど良いのではないか、と思ったのです。
Y子にも同じ話をしましたが、片思いの相手が自分を好きになってくれないとして、それは自分に落ち度があるわけでは絶対にありません。
一度寝たから飽きるとか、興味が無くなるとか、そんなものは単調でつまらないセックスしかできないダサい男の言い訳です。
真に受けなくて良いですし、そんな相手とは付き合わなくて正解です。
そして、あなたにはちゃんとあなたの魅力があるのですから、それを絶対に見失ってはいけません。
他人に自分の価値を委ねてはいけないのです。
私も、私にこれをサブリミナル級に言い聞かせ、現在何とか心を取り戻しております。
恋をするとフィルターがかかって、相手がその辺のアイドルより美しく見えます。
そして「どうして自分を好きになってくれないの?」と恋焦がれますが、目が覚めると大したことはありません。
相手はアイドルではなく、ただの一般人です。
私を例に挙げると、後日会社でSさんを見ても、触れる前のようなときめきは一切ありませんでしたし、なんなら「なんか、違う」と首をかしげる始末。
【女心と秋の空】と言いますが、私の場合は【はるらっしゅの心と激流】でございます。
目を離した瞬間には、もう気持ちが流れ去って消えてるというか、跡形もないのよ。
皆幸せになりたくて、それぞれが悩みを抱えて、それを隠して笑ってるこの世界で、私もY子も、それぞれがいつか、心から愛し合える人と結ばれれば良いと思う、今日この頃です。
※余談※
月末は退職者が多いものです。
本日、仲の良い同僚が退職するので社内チャットで「今日で退職なんて、やっぱり嫌だ。寂しい~」と送信した私。
送信してから気づきました。
名字が同じなせいで、仲の良い同僚に送るチャットをSさんに送っておりました。
あまりのやらかしに、白目を剥く私。
急いで「間違えた、忘れて」と送ろうとしましたが、それより速い光の速さで「俺辞めねーよ、嫌がらせかw また飲みに行こうな。」と返信が来て、胸がぐっとなりました。
こんな気まずい関係だったのに、こういうことをさらっと言える、人ったらしでチャラくて、私より全然大人で魅力的な憎たらしい彼。
少しずつ恋心を忘れて、新しい関係を築いていきたいと思う、はるらっしゅでした。
臆病者とチョコレート《告白必勝法のお話》
こんにちは。はるらっしゅです。
2月14日のバレンタインデー、皆様はどのようにお過ごしでしたか?
私は先日友人からいただいた大量(バケツ一杯分)のチョコレートを、ここぞとばかりに社内にばらまきました。
食べきれないチョコレートの在庫処分もできるし、お金をかけずにバレンタインデーにのっかれるし、皆からはありがとうと言ってもらえるし、なんならお返しを貰えるかもしれない。一石四鳥です!
さて今回は、バレンタインデーにあやかって恋愛ネタでまいりたいと思います!
人は皆、【あなたが好き】と言われたい
早くチョコレートを配り切りたい一心で、社内の名前をよく知らない人にまで「チョコあげます」と配り歩いていたせいでしょうか。(イメージはGANZのねぎ星人(こども)の「ねぎあげます」状態。必死。)
職場の同僚に【コミュ力お化け】と称された私(自覚はない)は、「この人好き!」と思ったら、それをその場で口に出して相手に伝えるようにしています。
よく告白を渋る人を見かけますが、私はあれが昔からどうしても理解できません。好きという、人を幸せにするポジティブで素敵な言葉は、出し惜しみするには、あまりにもったいないと思うのです。
皆様、想像してみてください。
「あなたが好きです」と告白されて、不快な思いをしたことがありますか?
「あなたが素敵で、声をかけてしまいました」と声をかけられて不快な思いをしたことがありますか?(これはナンパの仕方と相手の質によるけども。)
もしあるとしたら、多分それは相当のレアケース(ストーカーや相手の印象がもともと最悪な場合など)か、思春期の好き避けによる勘違いです。
人の頭は大抵、「あなたが好き」と言われれば、承認欲求が満たされることによって喜ぶように出来ているし、自分を好きと言ってくれた相手を拒絶するようなことはそうそう出来ないと思うのです。
人の頭の造りは同じですから、自分が他人にされて嬉しい親切や言葉は、大抵相手も嬉しいものではないかと思うのです。
はるママ直伝【勝率を上げる告白の方法】
私は、大学で社会心理学を専門に勉強していました。社会心理学には【返報性の原理】というものがあります。文字通り、良い意味でも悪い意味でも、相手にお返しをしたくなる心理です。
その中でも特に【好意の返報性】というものは本当に強力で、使い方を理解すれば、基本どんな人とも仲良くなれます。恋愛も然りです。
世の中、告白に失敗して絶縁となるようなバッドエンドは、大抵相手が見えていない状態で発生する場合がほとんどだと思います。
気持ちは分かります。私も恋愛すると周りが見えなくなってそうなりがちです。
相手が見えていない告白の代表格がこれ。「好きです、付き合ってください。」
これの何が問題なのか。
まず、「あなたが好きです」と言います。ここまでは良いです。
この後です。「付き合ってください」、これが問題なのです。
相手の心理状況が見えない状態で「◎◎してください」という要求をすることで、相手の答えは「できる」「できない」の二択になり、後者を相手が選んだ場合、こちらは手詰まりになります。
その後にまた告白したとして、何が問題で付き合えないのかを理解して改善できていなければ、堂々巡りになってしまいます。しかも、改善点を教えてもらえたところで、自分一人が頑張ったって、そんなものは勝算がありません。
なぜかというと、一度告白を断ったことで相手の警戒心と罪悪感は高まっていますから、一度バッサリ振られてしまうと、相手が再度自分を受け入れるのに時間がかかる場合が多いのです。(もちろん例外はたくさんあるので、一概には言えません。)
ではどうしたら良いのか。
私は恋愛専門家では全くありませんが、自分の山のような失恋経験を基に編み出した必殺技があります。それは何か。そう、「相手に聞く」です。
「好きです。付き合ってください。」を「あなたが好きです。あなたの彼女になるにはどうしたら良いですか?」という言い方に変えるのです。
そうすると何が起きるか。
まず相手の回答が「はい」「いいえ」の二択ではなくなります。
もちろんOKであれば「付き合おうよ」という回答になりますし、もしダメな場合も、相手がどうしたら良いのか、何かしらの答えをくれます。
その答えを聞いて「それはこういうこと?」と掘り下げていけば、相手の思考と意図を理解できるし、話の流れ的に気まずくはない。
気まずくなければ、内容次第で関係は切れずに再度アプローチが出来る。
しかも、人は好きと言われると相手を少なからず意識します(好意の返報性が発動)。ここで三ヵ月くらい沈黙して(その間は連絡一切禁止、ただし相手と同じ職場や学校にいる場合は、相手の視界に一日一回は必ず映るのが理想。)、その間に相手が提示してくれた課題をこなし、より魅力的になって再度アプローチすれば良いのです。
※ただし、必ず相手の温度感を図ってください。度が過ぎるとストーカーです。
最近少し臆病になってきた私へ
こんな持論を展開している私も、例えば社内に仲良くなりたい人がいれば「私はあなたが好きで、仲良くなりたいです。どうしたら仲良くなれますか?」と伝えています。
そうすると大抵、相手は目を丸くしますが、次の瞬間には照れたような笑顔になって「じゃあ、明日一緒にランチに行こう」と、仲良くなるための行動を一緒に取ってくれます。
とはいえ、「好き」と伝えるのは多少の勇気と勢いが必要です。
そうそうないと分かっていても、拒絶されたらどうしようという不安は私にだってありますし、年々それが強くなってる気がします。
歳を重ねて、良い意味でも悪い意味でも、相手の様子を伺う癖が付いたせいかもしれません。
今年、私が私に贈りたいものは【心優しい勇気】です。
あっけらかんと人に好きと伝えられる、この思い切りの良さは私の美点です。
最近少し臆病になってきた私へ、今年はゴディバのチョコレートではなく、臆さず人に好きと伝えられる心優しい勇気を贈りたいと思います。
※余談※
数年前、友人と二人で居酒屋で飲んでいた時にこの話をしました。
私が自慢気に「どうしたらあなたの彼女になれる?って聞けば良いって気づいたの。」と話す姿を見て、友人は枝豆をつまみながら、さらっとこう言いました。
「じゃあ、俺がお前の彼氏になるには、どうしたら良いと思う?」
その彼とはお別れしてしまいましたが、とびきり胸キュンの良い思い出です。
真摯にゼリービーンズ《セフレと自己愛のお話》
こんにちは。
最近マッチングアプリをはじめた、はるらっしゅです。
一昔前までは【出会い系】と嫌厭されていたマッチングアプリですが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で一気にメジャーになりましたね。
今やその種類は150種類を超えるそうです。
ええ、私も出会いを欲しておりますので、もちろん使っています。
私が使っているマッチングアプリのご紹介
私はマッチングアプリを2つ併用していますが、先に申し上げます。
私は、業者でも回し者でもありません。ご安心ください。
1,バチェラーデート
一つは男性会員が月最高30,000円を支払って登録している【バチェラーデート】というマッチングアプリです。
もちろんその分、女性への審査基準が高く設定されているため、誰でもできるものではないですが、毎回会う人が高年収イケメンという夢のようなアプリです。
え?お前良く受かったなって?てやんでえ、あったりめーよ!自分史上最強に可愛い写真を審査に出したからな!(めっちゃ大変だった。)
2,Tinder
もう一つは男女ともに無料でできる【Tinder】というマッチングアプリです。
理由は2つ。1つ目は友達がやっていたから。2つ目は、男性が無料でできるマッチングアプリというのは大変貴重で、その分登録者数が増えます。つまり、質関係無しに、一番多くの人と出会えるアプリだということです。
正直こちらは彼氏を作るのではなく、暇つぶし感覚で登録しました。
そして、今回のネタはこのTinderから、ちょっとエッチなお話、、と思いきや、哲学チックなお話です。
真摯にゼリービーンズ
Tinderを始めて一番最初にマッチングしたHさんと会う当日、彼はヤリモクだと分かっていました。見分けるコツは簡単、変にイケメン過ぎることと、とにかく早く会おうとすること。
もともと私はセフレは求めてはいませんでした。そして、その日はドライブをしようと言われただけでした。当日特に予定もなく暇でしたし、断わる理由もなかったので会うことを承諾して、私の最寄り駅まで車で迎えに来てもらうことになりました。
お互い大人です。そうなったらちょっと面白いかも程度にしか思っていませんでした。
そう、私はラスベガスに旅行した際、カジノのポーカーで10万円を一度に賭けて現場をどよめかせた女。元来、こわくてスリルのある賭け事が大好きなのです。
※絶対真似しないでください。下手したら死にます。
お化け屋敷に入る時のような高揚感の中で待ち合わせ場所に向かうと、一台のSUVから長身のイケメンが降りてきて私に会釈をしました。
これがもう本当にイケメンで、どこぞのKPOPアイドルかなという出で立ち。こう、アニメとか漫画で言うところのお花がパーって感じのオーラ。思わず「はっ」と乾いた笑いが出ました。
車に乗り込み、ドライブをしながら色々な話をしました。さすが色々な女性を手籠めにしているイケメン。話し方やしぐさに余裕があり、それがまた紳士的でかっこいいのです。
しかも、車を出してもらったお礼にコンビニで飲み物を買おうとすると「カフェインが得意じゃなくて・・」と差し出されたのは、まさかのゼリービーンズ。
その後も彼はニコニコとゼリービーンズを食べながら、私に色々なセフレ話を聞かせてくれました。私は終始笑って「すごいね、私はできないなぁ(笑)」といったようなことを話していたと思います。そして、それを聞いた彼は私にこう言いました。「君もっと楽しめば良いのに、なんか諦めている感じがする」。この言葉が引っ掛かりました。諦めている?
彼に抱いてもらえれば、彼のようになれるのか。
彼のようになれたら、私はどう変わるのだろうか。
今以上に、人生を楽しく感じるようになるのか。
私は本当に諦めているのか、諦めているとしたら、一体何を?
周りがすっかり暗い帰り道、フロントドアガラスに映る少し虚ろな目をした私を見つめながら、そんなことを考えていました。
結局、真摯に何度か「ダメ?」と聞かれて私が「ダメ」と答えたので、その日Hさんは私に触れることなく、家の近くまで無事送り届けてくれました。
恋愛依存と自己愛
私が彼と寝なかった理由は2つ。
1つ目は、単純にHさんが私の元カレと同じ甘いにおいを纏っていたから。それが香水なのか体臭なのかは分かりませんが、とにかく全てが同じにおいで、寝たら過去の記憶も相まって依存してしまいそうだったから。
2つ目は、私の独占欲が性欲を勝ったから。私は元来、凄まじく強欲です。彼氏には私だけを見ていてほしいし、セフレには私以外にセフレを作らないでほしいのです。理由は簡単、私が嫉妬するから。Hさんにはすでに何人もセフレがいたので、私はそこに加わりたくなかった。私だけのものにならぬなら、彼は要らない。そう思ったのです。
私は失恋女王です。恋愛経験は多い方ですし、あまり良い話ではないですが、それに比例して経験人数も多いと思います。
特に学生時代は性にかなり奔放で、目が覚めると見知らぬ天上という、ドラマのような状況にも何度か遭遇したことがあります。
社会人になってからも暫くはお盛んでしたが、過去最大級の失恋をした27歳の春に一気に性欲が落ち着きました。
それまで恋愛依存症気味だった私は、一人で過ごす時間というものを知りませんでした。はじめは寂しくてどう過ごしてよいか分からなかった一人の時間は、今では絶対になくてはならない時間に変わりました。
そして、その時間が自己愛を育む大きな役割を果たしました。
恋愛に依存していた頃は、相手が指標でした。彼に愛されない私は無価値でしたし、彼に愛されるために私は綺麗でい続けなければなりませんでした。
しかし今は違います。私は私が好きですし、素のままでそれなりに綺麗だと思います。
私は私が大切だから、私が喜ぶことは何でもしてあげたいと思う。そうすると、自然と用事が増えて忙しくなる。人に依存している時間が無くなる。そうして、今の自立した私が確立され、そんな自分を普遍的に愛することが出来るようになったと思っています。
私は以前、私を愛するために誰かと恋愛をして、私を認めてほしくてセックスをしていました。でも今はそんなことをしなくても、私は私を認め愛することが出来ます。
私は諦めたのではない。自分を愛することに他人を利用する必要がなくなった、それだけだ。
Hさんに会えたことで、そう気づくことができました。
世の中には性欲を満たす方法がたくさんあります。セフレを作ることに否定的な意見もありますが、私はセフレだろうが何だろうが、それをしている自分を自分が愛せるなら、外野がとにかく言うのは野暮だと思います。自己肯定を維持する方法は、人によって千差万別なのです。
だから、Hさんも私も、それぞれが望む形で幸せになれれば良いと思う、今日この頃です。
失恋と冷凍食品《失恋した人向けのお話》
こんにちは。
今更【全裸監督】にハマりました、
はるらっしゅです。
世の中いつの時代もエロは金になりますね。
嫌いな人見たことないですもんね、エロ。
え、私?もちろん大好きです、エロ。
ということで今回のお題はエロにしたかったのですが、
さすがに投稿2回目でエロはハードル高いので、恋愛ネタでまいります。
冷凍食品の女
突然ですが、私は自他ともに認める惚れ症でして、それに比例して失恋回数もずば抜けて多いです。いわば、失恋女王です。
さて、先日の飲み会で、昨年秋に私を振ったNさんが左隣に座った時のお話です。
掘りごたつのお座敷だったので距離が近く、失恋女王の異名を持ち、失恋には慣れているはずの私もさすがに戸惑いました。
想像してみてください。数カ月前に自分を振った人が隣に座っているのです。やりづらいどころの話ではございません。
さすがにどうしたものかなと思っていたのですが、そんな彼は何も気にするそぶりも見せず「飲み物何にする?」と親しげに笑いかけるのです。
「え、もしかして、振られたの・・夢!?」と面食らいながら、渡されたメニューを受け取り注文を終え、右隣に座る後輩と話をしていた時です。
膝の上に置いていた左手に違和感を感じました。何かが当たって・・いや、絡みついているのです。
静かに目線を左下にずらすと、Nさんが私の左中指と薬指を握っていました。
一瞬何が起こっているのか分からず放心していると、彼はそのまま手を握りました。しかも恋人繋ぎ。
もちろん周りは他の知り合いで囲まれているし、私達のことは誰も知りません。
しかもこれが韓国ドラマや少女漫画であればハラハラドキドキの胸キュン展開ですが、相手は数カ月前に自分を振った仇です。
腸が煮えくり返る思いで、離す離さないの静かな攻防戦(二人とも違う人と笑顔で話をしながら)をテーブル下で繰り広げている時にふと思いました。
「ああ、私は彼にとって冷凍食品なのか」と。
元カノが今でも自分を好いていてくれるという幻想を抱く男性は多いと聞きますが、それは元カノだけでなく、自分が振った相手も同様なようです。
彼にとって私は食べたくなったらチンして食べれる便利な冷凍食品で、あの時は私を拒絶したくせに今は私をご所望なのかと思った時、そのあまりの身勝手さに怒りが湧いたと同時に、私の中に冷たい感情が内側から外側にじわっと広がりました。
そんなに私をご所望なら、一層のこと私から喰いにいってやろうか。
そんなことを思いながら、彼の手に爪を立てました。
失恋と巡り合わせ
その後の展開はご想像にお任せしますが、今思えば、私は彼と付き合わなくてよかったと思うのです。
決めつけかもしれませんが、私が彼と付き合っても、結局彼は私の知らないところで同じような事を他の女性にしていたのだと思うのです。
失恋をした直後は世界が真っ暗で、もう二度と恋愛なんてできないと思うものです。
もう誰でもいいから傍にいてほしいとすら思うものです。
でも、私は何度も失恋を繰り返してきて、こう思うのです。
人は時期は違えど、諦めずに行動し続けていれば、ちゃんと巡り合うべき人と巡り会って、納まるべきところに納まる。と。
そう思えるようになってから、私は失恋しても「私がもっとこうであれば・・」という自己否定を一切しなくなりました。そして、必要以上に自分を責めて苦しむことが無くなりました。
もし今、失恋で苦しんでいる人がいるとしたら、嘘だと思って試してほしい。
まず1週間、難しければ3日試してみてほしい。
有名な話ですが、不幸は【寒い、ひもじい、もう死にたい】の順番でやってきます。
どうか部屋の温度を3℃上げて、キムチ鍋を食べて、湯船につかってください。
それでも悲しい時は、布団にもぐって眠りにつくまで悩みに耽ってください。
大丈夫です。人は飽きる生き物ですから、こんな生活を3日も続けると悲しむことに飽きます。
大丈夫です。もう2度と恋愛なんかしたくないと思っていても、人生はいじわるで、どうしてもまた好きな人は現れるのです。人間は人間である限り、三大欲求からは逃れられません。そして、恋愛は立派な性欲ですから、どうしてもせずには生きていけないのです。
だからどうか、今は「まじあいつ私を選ばないとか見る目無いわ」と悪態をつきながら、失恋している自分を言い訳に、思いっきり自分を甘やかして美しい悲劇のヒロインぶってください。これが、失恋女王直伝の失恋から立ち直るとっておきの秘訣です。
私も早く新しい恋愛をしたいと思う今日この頃です。
最近マッチングアプリを始めて色々な人と出会ったので、別の機会に語りたいと思います。
※ご想像にお任せしたNさんは、その後見事に出来上がりましたので、タクシーに投げ入れて無事帰宅させました。