スナックおはるのざれごと

はるママが日々閃いたあれこれをざれごとチックに語ります。

みんな誰かが羨ましい《焦りのお話》

こんにちは。

最近、花粉症に悩まされているはるらっしゅです。

薬は飲みましたが全く効かず、薬剤師が間違えて小麦粉を調剤したのではないかと戸惑いが隠せません。

今年の花粉は鼻水はあまり出ませんが、目がとにかくかゆくなります。

一旦目玉を取り出して、水道水で洗いたいです。(絶対にマネしないでね。)

目が真っ赤なので、どんなカラコンを入れても全く可愛くなりませんし、この状態で真顔でいると泣いたと勘違いされ、周囲から「何かあったか」と心配されます。

今日は「元気出せよ」と缶コーヒーをもらいました。CMのようなシチュエーションで目が点の私。

5月に入れば少しずつ落ち着くので、今は騙し騙し耐えようと思います。

 

さて、最近周りでは花粉症で死にかけている人だけでなく、転職する人が急激に増えました。そんな人達が慌ただしく退職準備をしているのをぼーっと眺めながら、この記事を書きます。

今回のテーマは【焦り】です。誰かの成功を耳にした時は、誰だって理由の分からない焦りや不安を抱えて胸がモヤモヤします。そんな時にこの記事を読んで、少しでも気持ちを落ち着かせるお手伝いが出来れば幸いです。

 

 

【人間】という言葉の意味

私達は 「人間 (にんげん) 」 と 「人 (ひと) 」 を、同じ意味で捉えがちです。

人間という言葉はもともとは漢語で【じんかん】と読み、個人を指す言葉ではなく【世の中】や【人同士のコミュニティ(人間関係)】などを指す言葉でした。

 

中学時代にこの話を聞いた時、私は「人という生き物は、人と人の間でしか生きられない存在であることを如実に表す言葉だな。」とガキんちょながらに思い、「こんな事を考える自分、哲学者チック。むふふ。」と己惚れていたことを思い出します。

 

焦りでメンタルが死んだ、ここ最近の出来事

とある週の火曜日、何年も連絡を取っていない大学時代の同級生から急にLINEが届きました。

少し不審に思って返信しないでいると、次々とLINEが送られてきて、聞いてもいない近況を次々と報告してくるのです。

彼は最近結婚したことやSNSのこと、転職したこと等を次々と報告してくれました。

私の文面を見て察してくださる方もいるかと思います。そう、私はとにかくそのLINEが不快でした。文面の所々に「俺すごいでしょ?褒めてくれ、賞賛してくれ」というエゴがにじみ出ていたからです。

「なんてデリカシーのない男だ」と不快感しかなかったため、途中からは「へー」「うん」「そか」の3パターンで話を回す私。

Googleで「LINE 返信 脈無し」で検索すれば真っ先に出てくるような、脈無し定型文の返信でもめげない彼。そのメンタルの強靭さはすごいと思った。

結局彼の自慢話はしばらく続き、彼は話したいことを散々話した後「今度飲もうな!いつでも誘ってくれ!」と言って去っていき、私の心にはモヤモヤだけが残りました。(あんなオナニー男、絶対に誘いたくない)

 

その週の水曜日。同僚とランチに出かけた時、「私、妊娠した!」と唐突に報告を受けました。それを聞いて、私の心には一気にどす黒い感情が渦巻いて、心が苦しくなりました。あの時、私は上手に笑っておめでとうと言えたのだろうか、と今でも不安になります。

 

その週の金曜日。「俺、転職することにした!」と、またもや同僚から唐突の報告。こんなことが続くと、いよいよ笑えなくなるはるらっしゅ。自然を装うことで精一杯です。

「ヨカッタネー」とあまりの棒読みっぷりに、相手に「え、ごめん大丈夫?何か気に障った?」と心配される始末。(上手に祝えなくてごめん。)

 

こんなことが連日で続き、さすがの私も落ち込みました。皆が結婚や出産や転職でおめでたい中、私は何もおめでたくないのです。

 

私は転職をしたことがないから、新卒からずっと同じ会社に勤めてる。

転勤の可能性があるから、ずっと持ち家を買えていない。

結婚の予定がないから、出産の予定もないし、何なら今は彼氏もいない。

 

皆が着実に人生を前に進めている中、私だけ何年も同じ場所に留まっているように感じて、この恐ろしい焦りと不安にただ狼狽えることしか出来ない自分の無力さに呆れます。

 

私はこのままでいいのだろうか。

皆と同じように転職して、結婚して、出産しなければ。

わからないけど何かを初めて、成功しなければ。

何かしなきゃ。何かしなきゃ。

 

私は何のために生きているのか、私は今後どんな人生を送るのか、考えれば考えるほど分からなくて、変な焦燥感ばかりが先走って、気持ちが空回り、自分が嫌いになっていたのが、直近一週間の出来事です。

 

私は私のままで良い

「はるらっしゅって、意外と周りと同じだってことに安心するタイプよね」

会社の先輩が串カツにむしゃぶりつく私を眺めながら、ビール片手にそう言いました。

「そりゃそうですよ、だって人と違うって欠陥品に見られそうで、嫌ですもん。」

私は油でベタベタになった口を拭きながらそう答えて、そして納得しました。私の焦りは周りから欠陥品として見られたくないという気持ちから生まれていたのだと気づいたからです。

 

しかし、それは私にとって本当に良い事なのか。

周りの目を気にして、したいのかも分からない転職や結婚や出産をして、果たして私はそれで本当に幸せになれるのか。

 

帰り際、私はビールの大ジョッキ6杯を飲み切って泥酔した先輩をタクシーに押し込み、駅に向かう途中でこう考えました。

 

結局周りの目を気にして周りと同化したとして、

転職しても暫くすれば"あの人と比べて私は‥"と不満が生まれて焦るだろう。

結婚しても"子供を産まなきゃ‥"と周りからのプレッシャーで焦るだろう。

子どもを産んだとしても"うちの子は周りと比べて‥"と劣等感で焦るだろう。

 

きっとこの焦りに終わりはないのだろう。そして、この焦りは私だけでなく、周りの皆も同じように抱えて生きているのだろう、と。

もし周りも私と同じように悩んで焦っているのだとすれば、自分の事で精一杯で他人の事など見ている暇もない。だとしたら、周りの目を気にするなど、ただの杞憂ではないか。

 

学生時代の成績が伸び悩んでいた受験期、深夜2時を回っても勉強を続ける私に「本当に成長していない時って、その場に留まり続けることも出来ないものよ。早く寝なさい。」と母がホットミルクを差し入れてくれたことがあります。

当時は母が何を言っているのか分かりませんでしたが、今ならなんとなくわかる気がします。

 

人生はランニングマシーンに似ていると、最近よく思うのです。

ランニングマシーンは、一定の速度で走り続けなければなりません。

人生も同じで、時間の流れや環境の変化という流れに適応しながら、私達はずっと同じ速度で走り続けているのではないかと時たま思うのです。

それってとても凄いことだし、立派なことだと思いませんか?

 

体力は人によってそれぞれです。頑張れるタイミングで速度を上げて走って(これが周りから見た成功や成長)、疲れたら速度を落として、それでも歩き続ける。

人生はこれの繰り返しです。「同じ所に留まっているように思えても、自分の足でちゃんと歩き続けている、人生はそういうものなのだ」と、当時の母は私に伝えたかったのかなと勝手に思っています。

 

今は停滞しているように思えますが、よくよく考えてみれば私だって去年と比べて出来ることが少しずつ増えているし、SNSをはじめとする趣味が増えました。

結婚や出産もまだしていないけど、でもそれはご縁の話だから焦ったところで出来るものではありません。

仕事だって新卒からずっと同じ会社だけど、同じ会社に勤め続けるのはとても大変なことで、それが出来ないから周りは転職しているのに、私は転職しなくて済んでるなら、それはある意味ラッキーな話です。

持ち家だって、本気を出せばいつでも買えるようにお金を貯めておけば良い。転勤だって、会社の金で安く他県に住めるなら、それだって人生の肥やしになる。嫌になったらいつだって辞めて帰ってこられる。

 

結局何事も考え方次第だなと、この記事を書いてて思います。

人が人である限り、誰にでも他人を妬む心は存在しますし、誰でも他人と比べて劣等感を抱き、そして焦ります。

しかし一方で、あなたを見て羨み、妬む人も絶対にいるのです。

人は、ないものねだりな生き物です。どんなに地位や名声や富を得たって、絶対に満足はしません。理想を追求し続けても、ゴールなどありません。

それであれば、微々たる自分の日々の成長に目を向けて、それをしっかり認めてあげる生活の方が、精神的により豊かになれるのではないか。

他人の期待や目など気にせず、自分を肯定して自分のために生きていこうと思えた時に、人はきっと本当に意味で自由で幸せな人生を歩みだせるのではないか、と思うのです。

 

横断歩道で行き交う車のライトをぼんやり眺めながら、「みんな誰かが羨ましいけど、私は私のままで良いのかも。」と、酒と花粉で視界が滲む中、ぼんやりとそんな事を考えた帰り道でした。

 

結局、私のメンタルを回復させるために書いたような記事になってしまいましたが、皆様の心の陰りも一緒に照らせれば良いなと願う、今日この頃です。

 

追記

先日帰省して、「転職しようか迷う」と母に相談した際、母はこう言いました。

「先の心配をしたってどうなるか分からないじゃない。人の心配は8割が杞憂なんだから。もし本当に転勤とかになってそれが嫌なら、その時は迷わず辞めて帰ってきなさい。うちはあんた一人くらい、全然養えるわよ。」

一気に悩みが吹き飛びました。母の言葉は本当に偉大です。

 

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